酵素消化低分子化フコイダンのがん治療への臨床応用、統合医療を実践しています。

第1回 LMF研究会

日時 2012年8月4日(土)18:00
開催地 岡山県
会場 岡山国際ホテル
当番世話人 川口光彦 先生 医療法人川口内科 川口メディカルクリニック院長

基礎研究報告
白畑 實隆先生 九州大学教授

酵素消化低分子化フコイダン抽出物によるガン細胞特異的アポトーシス誘導効果

酵素消化低分子化フコイダン抽出物はカスパーゼ経路が破損しているMCF-7乳ガン細胞に対しては、カスパーゼ非依存性のアポトーシス誘導経路を活性化してアポトーシスを誘導する。
PLoS ONE | www.plosone.org November 2011 | Volume 6 | Issue 11 | e274411 フコイダン抽出物はROS依存性JNK活性化経路及びミトコンドリア介在経路が関与する機構を介してMCF-7細胞にアポトーシスを誘導する。

要約
背景:フコイダン抽出物(FE)、酵素消化した低分子化合物は褐藻類から抽出される。種々の活性をもつ天然化合物として、FEは特にアジアの国々でガン治療の治療効率と安全性を改善するために魅力あるものとなっている。本研究では、ヒトのガン細胞に関する抗腫瘍特性を研究し、さらにその活性の基礎となっている機構を調べるために行われた。
方法
基本的発見:FEはMCF-7、MDA-MB-231、及びHT1080細胞の増殖を阻害する。MCF-7ガン細胞においてFEが介在するアポトーシスはDNA断片化、核凝縮、及びホスファチジルセリン露出を伴う。
FEはミトコンドリア膜電位(DYm)の消失及びBcl-2ファミリー構成員の発現調節を通してミトコンドリア膜透過性(MMP)を誘導する。 MMPに先行してアポトーシス誘導因子(AIF)及びチトクロームCの放出が起こる。AIF放出はアポトーシスの最終段階であるDNA断片化をカスパーゼ非依存性ミトコンドリア経路を介して起こす。加えて、FEはc-JUN N-末端キナーゼ(JNK)、p38、及び細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)1/2のリン酸化を誘導することが見出された。アポトーシスはJNKの阻害によって減少することが明らかとなった。さらに、FE介在アポトーシスは活性酸素種(ROS)の発生を伴い、ROSはDYmの減少及びJNK、p38、及びERK1/2キナーゼのリン酸化を引き起こすことが見出された。
結論
意義:これらのデータはFEがMCF-7ガン細胞においてROS介在MAPキナーゼの活性化及びBcl-2ファミリータンパク質介在ミトコンドリア経路の調節を通じてカスパーゼ非依存性アポトーシス経路を活性化することを示唆する。得られたデータはまたFEが天然の抗ガン及びガン抑制剤としてさらに研究する価値があるという証拠を提供する。

《酵素消化低分子フコイダン抽出物と 抗ガン剤併用による抗腫瘍効果の増強》

  • 酵素消化低分子フコイダンと抗ガン剤CDDP(シスプラチン)、MMC(マイトマイシンC)、タモキシフェンまたはパクリタキセルとの併用により抗ガン剤のガン細胞死有効効果が増強された。
  • 酵素消化低分子フコイダンはCDDPによる正常細胞の障害を抑制した。
  • 酵素消化低分子フコイダンと抗ガン剤の併用により抗ガン剤の効果を高めるとともに、正常細胞に対する障害を抑制し、副作用を軽減することが期待された。

状況報告及び今後の展望
川口光彦 先生 医療法人川口内科 川口メディカルクリニック院長

川口メディカルクリニックにおける酵素消化低分子化フコイダンの使用状況の報告および今後のLMF研究会展望について

酵素消化低分子化フコイダンを併用した症例報告について
LMF研究会では、統合医療として各医師の治療方針に基づき酵素消化低分子化フコイダンを併用した症例の報告をしています。患者の状態・状況によりその形は様々です。中には、酵素消化低分子化フコイダンの効果と言えるのか?とのご批判もあるかと思いますが、何よりも患者・家族のためになっているのか?が最も重要であり快復、有効症例を検討し共有することが大切であると考えています。

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