のがん治療への臨床応用、統合医療を実践しています。

第13回 LMF研究会

日時 2019年9月8日(日)9:00
開催地 東京都
会場 国立がん研究センター 築地キャンパス 新研究棟「大会議室」
当番世話人 真島 康雄先生

基調講演
真島 康雄先生 真島消化器クリニック 院長

『食品が切り開くがんや動脈硬化の未来』

(要旨)
LMF摂取とガン結節の関係性に関しては、「@00cc飲んだら△ヶ月で小さくなった・・」という大まかな結果の観察にとどまることが多い。また、臨床でのLMF少量投与(定量投与)例で、科学的に評価できる症例は極めて少ない。今後の超高齢化時代においては、「ガンが消えなくてもいいから、大きくならなければいい」とか、「ガンの再発の予防に必要最小限の努力をしたい」・・などの多様なニーズがあろうかと思われます。このようなニーズに応えうる科学的なデータ(LMF-CGがLMFよりも腫瘍血管の流速をより低下させる実例の存在など)が臨床医には必要です。今回は最新RAP食に至った研究手法に習い、LMF, LMF-CGの定量投与とガン結節の変化との事実関係を提示し、最新RAP食をベースにしたLMF-CG服用の実際などに関しての臨床データなどを参考にしていただければ幸いです。一方で、食品摂取とプラーク肥厚・退縮の事実関係を10年以上にわたって観察し続け、動脈硬化を治せる理論にたどり着きました。この理論による「最新RAP食」で8〜9ヶ月の観察期間内に、91%の人でプラーク改善or改善傾向を達成できたので報告します。先入観なく観察した結果、一般に健康にいい食品(高脂質な食品:サバ缶や納豆・オリーブオイル、チョコ、他)とされる品は、例外なく全てが健康に悪い(プラークが肥厚する)食品でした。これらの事実関係からM-lineの理論が生まれました。人類は動脈硬化の苦しみから、理論上は解放されたと言っても過言ではありません。ただし、現在信じられている「動脈硬化のメカニズム」が、誤りの学説であることを認めねばなりません。
備考:M-line: マクロファージのプラーク貪食能のおかげでプラーク堆積が進行ないと考えられる、 1日での脂質摂取量の最大値。M-lineを超えて摂取された脂質含有の食品は全て動脈硬化を進行させる食べ物となる(玄米でも)。

特別講演
落谷 孝広先生 東京医科大学医学総合研究所 分子細胞治療研究部門 教授
国立がん研究センター研究所 客員研究員

『未病社会の実現に挑む:がん早期発見から新規治療開発の最前線』

(要旨)
「未病」という言葉が代表するヒトの健康状態を判定するマーカーは何だろうか?
未病とは検査を受けても特別な異常が見つからず、特定の病気と診断されはしないが、健康ともいえない状態。つまり高脂血症、糖尿病、高血圧なども「未病」の1つと考えることができるわけだが、となるとやはり重要なのはこうした病の兆候をいち早く見つけ、元の状態に戻す手段を開発することこそ、未病社会の実現には欠かせない。我々人間は病気の原因をゲノム、エピゲノムのレベルにまで掘り下げ、その発症のメカニズムを深く解明するに至っている。その中であらゆる病の引き金になるのが、マイクロRNAなどのノンコーディングRNAであることもわかってきた。さらにエクソソームという、直径100ナノメーター前後の小胞体が世界で注目されている。脂質二重膜で囲まれたその内部には、マイクロRNAやタンパク質等の多くの情報伝達物質が内包されており、疾患の発症に深い関わりを持つ。エクソソームと未病をつなぐリングもおぼろげながら見えてきた。人間の基本である「食」をマイクロRNAのレベルで理解する研究も世界中で行われつつある。今までは、病気になったらそれを治す医療が主流だが、これからは疾患を早期に発見し、介入するばかりではなく、病気にならないための医療、研究にもっと本腰を入れるべきである。人類がその叡智を結集して未病に立ち向かい、健康長寿の真の姿を描くためには何が必要か、エクソソーム研究はその鍵を握る。
文献(エクソソーム, microRNA関係)

Konno M., et al., Nat Commun, in press
Kamiya A., et al., Nat Neurosci, in press
Asano, N., et al., Nat Commun, 10(1):1299, 2019
Ageta H., et al., Nat Commun, 9(1):3936, 2018
Yokoi A., et al., Nat Commun 9(1):4319, 2018
Yokoi A., et al., Nat Commun, 9(1):4319, 2017
Kosaka N., et al. J Clin Invest, 126(4):1163-72, 2017
Takahashi RU., et al., Nat Commun, 2015
Tominaga N., et al. Nat Commun, 6:6716, 2015
Ono M., et al. Sci Signal, 7:ra63, 2014
Yoshioka Y., et al. Nat Commun, 5:3591, 2014
Kosaka N., et al., Scilence, 1(1):7, 2010

歯科分野におけるLMF(クリーム)の臨床応用
「口腔医療とフコイダン~臨床例を中心に~」
螺良 修一先生 螺良歯科医院 副院長

(臨床報告)
フコイダンの歯科的使用の大半は口腔粘膜に対してである。当院では様々なタイプの口内炎、歯周病や扁平苔癬などの急性慢性炎症に応用し、臨床例を積み重ねることで適用の拡大を模索している。

《症例》

① フコイダンクリームの抗炎症効果を示す症例
 ・2X歳 上顎口蓋粘膜炎症 3日間使用

② フコイダンCGゲルとフコイダンクリームを併用した症例
 ・6X歳 癌治療と共に飲用 および塗布 継続中

③ 標準治療では寛解できなかった粘膜炎症の症例
 ・3X歳 重度の下口唇ヘルペス 2週間使用

現在、歯科研究班では臨床研究と基礎研究を軸に、フコイダンの有用性についての知見を積み重ねている。得られたデータは国内外の学会・論文掲載を双璧に、各専門領域での批評を受ける活動を続けている。 本日は代表的な症例に加え、歯科研究班の現状および将来展望を供覧いただき、フコイダンの口腔領域における未知なる可能性について述べてみたい。

「オーラルヘルスケアに役立つフコイダンの特性」
岡 俊哉先生 日本歯科大学新潟生命歯学部生物学教室 助教

(基礎研究報告)
我々は、有用生物材料であるフコイダンをあらたに口腔医療へ応用することを強く後押しする、確かな細胞生物学的根拠を得ることを目的とした基礎研究を続けている。細胞生物学的な視点からフコイダンの示す臨床的効能を裏付ける実験結果を示すことで、口腔領域、特に高齢者の口腔内の健康維持と疾病予防に貢献していきたいと考えている。得られた成果について先日発表した論文のデータを中心に報告する。
Oka S, Okabe M, Tsubura S, Mikami M, Imai A., Odontology. online first 2019

https://doi.org/10.1007/s10266-019-00437-3

ご報告
「低分子化フコイダン含有スキンケアクリームの美容分野における探索的臨床研究」
佐藤 守仁先生 堂島ライフケアクリニック 院長

九州大学 基礎研究最新報告
「酵素消化低分子化フコイダン抽出物によるがん形質遺伝子の発現変化の誘導」
照屋 輝一郎先生 九州大学大学院 農学研究院生命化学部門 システム生物工学講座 細胞制御工学分野 助教

(要旨)
フコイダンを低分子化した酵素消化低分子化フコイダン抽出物(LMF)は線維肉腫由来HT1080細胞のPD-L1発現と細胞増殖を抑制したが、正常線維芽細胞には影響を与えなかった。LMFはPD-L1を強く発現しているがん治療での補完代替的な物質として役立つことが期待される。

まとめ
  • LMFがHT1080線維肉腫細胞におけるPD-L1のmRNAレベルだけでなく、タンパク質発現レベルも特異的に抑制することによってその効果を発揮することを明らかにした。
  • LMFがHT1080細胞におけるVEGF、EGFR、及びRhoA mRNAの下方制御、及びRhoB mRNAの上方制御を行うことを確認した。
  • 以上のデータは、LMFが、PD-L1を高レベルに発現する様々な種類のがんの治療における補助剤としての可能性を示唆している。
今後の予定
  • がん幹細胞に対するLMF(LMF-CG)の効果
  • がん細胞の薬剤耐性(MDR)に対するLMF(LMF-CG)の効果
  • 皮膚創傷治癒過程に対するLMFの効果
  • がん細胞のエピジェネティクス変化に対するLMF(LMF-CG)の効果
  • 担がんマウスにおけるLMF(LMF-CG)の効果

LMF服用によるがん症例報告

川口 光彦先生 川口メディカルクリニック 院長

  • 4X歳 201X年 2度目の乳がん再発、肺転移症例
  • 6X歳 胃がんステージ4、肝リンパ節転移症例
  • 7X歳 200X年に肝細胞がんで開腹手術。その後、同部位に転移症例

堀田 由浩先生 希望クリニック 院長

  • 5X歳 左乳がん症例

天願 勇先生 統合医療 クリニックぎのわん 院長

  • 7X歳 膵頭部がん症例

研究会報告一覧へ戻る