酵素消化低分子化フコイダンのがん治療への臨床応用、統合医療を実践しています。

第7回 LMF研究会

日時 2015年2月14日(土)18:00
開催地 大阪府
会場 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)
当番世話人 西本 真司 西本クリニック院長

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フコイダンをリガンドとして認識するヒト自然免疫受容体
高野 智嗣先生 九州大学生体防御医学研究所 分子免疫学教室 所属

未知のフコイダン受容体の候補として、糖鎖を認識する自然免疫受容体に焦点を当て探索を行う。

基礎研究 最新報告
照屋 輝一郎先生
九州大学大学院システム生命科学府システム生命科学専攻生命工学講座 助教

酵素消化低分子化フコイダンと抗ガン剤と併用処理による細胞死誘導効果

まとめ
  • LMFと代謝拮抗剤5-Fluorouracilの併用効果を細胞周期解析で調べたところHT1080細胞では併用によりSub-G1期の細胞数増加(細胞死の増加)が確認された。
    TIG-1細胞では併用による顕著な細胞死増加は確認されなかった。
  • LMFとプラチナ製剤Carboplatinの併用効果を細胞周期解析で調べたところ、HT1080細胞では併用によりSub-G1期の細胞数増加(細胞死の増加)が確認された。
    TIG-1細胞では併用による顕著な細胞死増加は確認されず、細胞周期のG2/M期の細胞数の正常化が観察された。

多施設共同研究 〜第4報〜
高橋 秀徳先生 セレンクリニック福岡 院長

酵素消化低分子化フコイダンによるがん患者の免疫機能に関する臨床試験

酵素消化低分子化フコイダンを歯科臨床に活かす
螺良 修一先生、和氣良恵 螺良歯科医院

口唇ヘルペス著効症例 他2症例の報告

既に知られているフコイダンの作用機序として、

  • ①抗腫瘍作用
    a)免疫増強 b)アポトーシス誘導 c)血管新生阻害 d)転移・浸潤阻止 e)癌細胞接着 阻害 等
  • ②抗炎症・抗潰瘍・抗アレルギー作用
    a)炎症性細胞浸潤阻止 b)粘膜保護作用 c)アトピー改善 等
  • ③抗菌作用
    a)抗ピロリ菌 b)抗サルモネラ菌 等
  • ④抗ウイルス作用
    a)抗ヘルペスv b)抗HIV c)抗HTLV-1 等
  • ⑤抗酸化作用
    a)活性酸素消去 b)血糖/Cho値改善 等
  • ⑥生活習慣病改善
    a)血液凝固阻止=抗動脈硬化 b)HGF産生向上=肝機能改善
  • ⑦その他
    a)美肌 b)保湿 c)粘膜創傷治癒促進 等

その中でも口腔では、②抗炎症・抗潰瘍・抗アレルギー作用 ④抗ウイルス作用が直結していると考えられる。3年間に奏功を経験した粘膜病変例として、

  • アフタ性(白色型)、カタル性(赤色型)→免疫低下、歯の接触、咬傷など
  • ウイルス性口内炎→ヘルペス、帯状疱疹、手足口病など
  • 細菌性口内炎→カンジダ等、口腔内常在菌によるもの
  • 薬物性口内炎→免疫抑制剤、抗生物質などによる菌交代現象など
  • 口角炎、舌炎→季節型(冬期乾燥)、内服薬剤
  • 貧血
  • 発熱随伴症状等
  • 前癌病変→扁平苔癬、メラノーマ、などの初期対応

その他:アレルギー性口内炎、飲食物による火傷、外傷、ニコチン性口内炎など喫煙の影響で傷んだ粘膜を修復

歯科とがん治療の関わり
金澤 正英先生 金沢歯科医院 院長 栃木県立がんセンター非常勤

がん治療を支える「歯科治療・口腔ケア」について

口腔内には800種以上の細菌いわゆるバクテリアフローラが常在菌層を作っており、口腔は外界と直接接しているという特殊な環境にある。顎骨は薄い口腔粘膜に覆われるのみで損傷を受けやすく、口腔内の感染症(う蝕、歯髄炎、歯根周囲炎、歯周病)は顎骨に炎症が波及しやすい。癌を患っている方が、治療を受けられることが最近増えてきているが、一般的に歯科医師はがん治療(放射線、抗ガン剤)について具体的に良く把握できていないためがん患者さんの治療を敬遠し消極的になりがちである。最近、口腔ケアの重要性が認識されてきたが、がんセンターや大学などの口腔外科専門施設だけではマンパワー不足により対応しきれないため、病診連携(地域連携医療)事業が展開されてきている状態にある。がん治療に伴う有害事象として、・口腔粘膜炎(アフタ性口内炎)・味覚異常・口腔乾燥・歯性感染症・末梢神経障害(知覚異常)・ヘルペス性口内炎・カンジダ性口内炎・ONJ(顎骨壊死)などがあげられ、いかに症状を軽減していくかが大切になってきます。このような有害事象の発生頻度は、化学療法を受ける患者では40%、造血幹細胞移植患者80%、口腔領域が照射視野に入る患者では100%と言われている。口腔粘膜炎が及ぼす影響は、がん治療に伴って発症頻度が高くそのことで患者のQOLを低下させるもっとも強い有害事象の一つでがん治療の中断・延期させる要因となることも現実です。口腔粘膜炎の対処としては・良好な口腔内衛生状態の維持・口腔内の保湿・痛みのコントロールすることが口腔ケアの介入が必須となる。

がん症例報告
西本 真司先生 西本クリニック院長

酵素消化低分子化フコイダンを中心とした統合医療を実践した経過報告(ISLIS:国際生命情報科学会での論文受理報告)および安保−福田理論を中心としたあきらめないがん治療の可能性の考察

麻酔科医として交感神経ブロックを使用する事で更なる治療効果が得られた症例報告、統合医療3日断食によるケトン体理論(糖質制限)の検証について報告する。症例1は、C型肝炎、肝硬変、肝がんの経過をとっており、手術、動注、ラジオ波、放射線治療後で、汎血球減少症状態であった上での治療効果は酵素消化低分子化フコイダンのアポトーシス誘導効果の重要性を示唆した。星状神経節ブロック療法により、視床下部の血流改善及び有効成分の腫瘍部への血流改善効果がなされた可能性も大きいと考えられる。症例2の甲状腺がんのステージⅣa患者さんの抗P53抗体の改善例も酵素消化低分子化フコイダンによるアポトーシス誘導がなされた可能性を示唆した。症例3は、白血球が低下している状態で抗P53抗体の数値500以上から6.0台まで改善し、統合医療3日断食にも参加され心機図での動脈硬化の改善および加速度脈波、自律神経調節能力も改善傾向を示した。統合医療での長期間にわたる治療経過を報告した症例1のケースについては、酵素消化低分子化フコイダンの飲用と星状神経節ブロック、漢方治療との組み合わせにより腫瘍マーカーは高値ではあるものの、QOLは良好で推移し現在も経過をフォローしており、今後は安保−福田理論を免疫、自律神経の評価の柱としながら、ストレスマネージメントとして交感神経ブロックを行い視床下部の血流改善に努めていく。症例3についても、一回の抗ガン剤治療の影響からか白血球が低い状態であるにも関わらず、抗P53抗体の改善を見たことは酵素消化低分子化フコイダンのアポトーシス誘導効果の重要な症例といえる。統合医療3日断食でも動脈硬化改善のデータも示され、ケトン体回路、加速度脈波の改善、自律神経調節能改善等も同時に良好なデータを示す症例として追加報告とした。

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